【悲劇の戦隊ヒーロー】ジャッカー電撃隊の全容と最終回を振り返る

ジャッカー電撃隊

ジャッカー電撃隊

 

これほど痺れる戦隊名は他にありません。

 

とは言え、その実体は酷いモノでした。

 

特に後半はカオス。

 

それまでのシリアス路線を一気に吹き飛ばすテコ入れは、良く言えば実験的、悪く言えば大人たちの都合で台無し。

 

そしてその悲劇は、後世まで語り継がれることになりました。

 

抜け忍
抜け忍

記事内の画像引用は全て©東映です。

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前半は素晴らしいスパイアクション

ジャッカー電撃隊の世界観
・凶悪化する犯罪組織「クライム
・クライムに対抗すべくサイボーグ組織「ジャッカー電撃隊」を結成

陽キャだった秘密戦隊ゴレンジャーと差別化するため、ジャッカー電撃隊は設定にサイボーグを導入。さらに疾走感あふれるスパイアクションが加わり、唯一無二の仕上がりになりました。

 

しかし、ここで残念なお知らせ。

 

オープニングの歌詞、

もえるとうしと かなしみは
つめたくかたい メカのなか

この2行に漂う悲壮感はどこへやら。

 

機械と人間の狭間で苦しむ…と言った、お約束のエピソードは皆無。みんな淡々と現実を受け入れて戦ったのがもったいない。

 

抜け忍
抜け忍

サイボーグ手術の必要が感じられなかったのよね。

 

どうやら個々のキャラクターを掘り下げるより、ドラマチックな展開を重視したようです。

 

確かに重厚なストーリーは見応え充分ですが、サイボーグを活かしきれなかった点は非常に残念。

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後半は悪夢の連続

ジャッカー電撃隊が最も苦戦した相手。

 

それは犯罪組織クライムでも、謎の首領シャインでもありません。

 

最大の敵は視聴率でした。

 

そこで大人たちは強引な方向転換に走ります。

後半の主な設定変更
・鯨井大助長官は移動
・後任は行動隊長の番場壮吉
・番場壮吉はビッグワンに変身
・ジャッカー松山支部から姫玉三郎が転属
・クライムには謎の首領シャインが出現

重苦しい雰囲気が視聴率低迷を招いたことから雰囲気を一変。まさかのコメディ路線に突入。

 

抜け忍
抜け忍

観てて辛かった…。

 

特に酷かったのが、和服と角刈りで松山支部からやって来た姫玉三郎

一ミリも役に立たないばかりか、司令室で座布団を広げて一席ぶつ、カレーやラーメンをぶちまける、謎の方言「ぞなもし」を連発等、やりたい放題。

 

それまで積み上げてきたシリアス路線は一気に崩壊。いなかっぺ大将とサイボーグ捜査官の組み合わせは最悪でした。

 

ビッグワンの登場も、個人的にはガッカリ。どんな窮地に陥っても突然現れ、オイシイところを全て持っていくので、ジャッカーたちの創意工夫で乗り切る展開は影を潜め、「ビッグワン待ち」状態に。

抜け忍
抜け忍

ダイヤカッターなど、個々の能力を活かすエピソードもほぼ無くなりました。

 

ジャッカーだけではありません。テコ入れの魔手はクライムにも及びました。

 

それまでは鉄の爪の一強体制だったのですが、何の前触れもなく謎の首領・シャインが登場。

シルエットだけのシャインは、姿を現すことなく、天上から鉄の爪に司令を送り続けます。鉄の爪も「おお!シャイン!」などと崇め奉るのですが、いつの間に上下関係が生まれたのか一切不明。困惑の極みです。

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最終回で原点回帰したものの…

他にもツッコミどころは多いのですが、制作サイドの苦心を考えれば、やむを得なかったのかも。

 

恐らく次の特撮(透明ドリちゃん)の設定・脚本・キャスティングが決まるまでの延命措置だったのではないでしょうか。

 

あまりにもヤケクソな後半ですが、第34話と第35話の最終回だけは、原点のシリアス路線が復活。

第34話と第35話(最終話)の概要
・第34話でパトロール中の桜井とカレンがクライムの本拠地に接近
・潜入した桜井は囚われの身に
・カレンは桜井を救出するも重傷
・第35話では鯨井長官が駆け付けカレンを手術→無事成功
・復活したジャッカーは鉄の爪と最終決戦に挑む

第34話では、囚われの桜井を助けるべくカレンが駆け付けます。

 

カレンは第1話で桜井に助けられた経緯があったため、その恩に報いようとしたのです。

 

抜け忍
抜け忍

この手のエピソードが欲しかった!

 

弾丸を浴びて瀕死の重症を負ったカレンは、鯨井長官の手術で一命をとりとめ、鉄の爪と最後の決戦に挑みます。

しかし、ここで豪快なネタバレ。

 

巨大なシルエットで鉄の爪を操っていたシャインは、リモートコントロールされたプラスチックの球体が正体。

 

貴様は操り人形だったのさ!

 

ビッグワンからの指摘で我に返る鉄の爪でしたが、ここまで引っ張られた視聴者は鉄の爪以上の大ダメージ!

 

抜け忍
抜け忍

しかも誰に操られていたかは謎のまま。ヒドすぎる!

 

ネタバレ後は終始ポカン。ビッグボンバーで鉄の爪を粉砕した後も、モヤモヤ感だけは残ってしまいました。

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ジャッカー電撃隊の悲劇とは

ジャッカー電撃隊の悲劇
・出だしは好調だった(視聴率20%をキープ)
・シリアス路線からコメディ路線へ方向転換
・前半と後半の大きな落差に視聴者は大混乱
・視聴率の落ち込みには勝てず遂に打ち切り

繰り返しになりますが、前半の緊張感は素晴らしかった!

 

鉄の爪の「死刑!」の一言で幹部たちも抹殺されるため、クライムも必死。かなり組織だった戦略も印象的でした。

 

後半は番場壮吉の七変化など、それなりに見所もありますが、やはり初期のエピソードには遠く及びません。

第33話「電撃隊全滅か?! クライムのお料理教室」より

遂には「打ち切り」と言う悲劇に見舞われ、戦隊ヒーローに暗い影を落としました。

 

今でこそ大人の視聴に耐えうる同作ですが、当時は受け入れられませんでした。ある意味、時代を先取りし過ぎたとも言えそう。

 

それだけにリメイクは強く希望します。サイボーグ捜査官 vs 犯罪組織のシチュエーションも、きっと今なら支持されるはず。

 

抜け忍
抜け忍

もちろん、その際は強引なテコ入れナシで。

 

いかがですか?東映さん?