登山家のコツコツとした姿勢が好きなんです。
何事も長期スパンな私には、彼らの生き様がしっくりきます。
もちろん三浦雄一郎さんにも、同じようなイメージを描いていました。
実際は180度ま逆でしたが。

もうメチャクチャ。一般人なら間違いなく穏やかな余生を選ぶでしょう。
ところが三浦さんは動じません。
年齢や病を乗り越え、エベレストを目指すのです。
それが最高のアンチエイジングだと知らずに。
自分だけの冒険を目指そう
(中略)本当に大切なのは、「目標があるかどうか」である。もう少し噛み砕くと、目標があって生きているととても楽しいという事実を知っているか、体感したことがあるかどうか、なのだ。
引用:三浦雄一郎「私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか」
年齢は60代半ばを越え、身体はあちこちボロボロ。
それでもエベレストを目指すのは、登ること(=挑戦すること)自体が目標だから。
成果至上主義ではなく目標至上主義。
↓
目標をもてば前向きになれる
↓
前向きになれば行動に移せる
↓
具体的なプランで目標を達成する
これが三浦イズムの根幹です。
「なんだ簡単じゃん!」とか思ったアナタ。甘い。とろけるほど甘い。
そもそもアナタの目標はアナタが決めたものですか?
社会全体の風潮に乗っかっただけじゃありませんか?
【ありがちな目標設定】
・副業として稼ぎたい
・なんとなく役に立ちそう
あるあるですが、思いっきり欠けてるんですね。自主性と独自性が。
三浦雄一郎さんの場合
「ところでお前、日本人なんだから、日本の最高峰のフジヤマを滑降したことはあるんだろう?」
引用:三浦雄一郎「私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか」
彼らは、何気なく聞いただけだったと思う。しかし私は、最初にその質問を受けたとき、頭を殴られたような衝撃を受けた。
以前の三浦さんは、アマチュアスキーの選手として燃えに燃えていました。
オリンピックを目指すほどだったのです。
ところが理不尽なスキー連盟と衝突。アマチュア資格を剥奪され、永久追放の憂き目に。
しかし、そこからレールを外れた独自路線へ突入。
プロスキーの概念が無かった日本を離れ、アメリカの世界プロスキーヤー協会に登録。
プロとして転戦していたとき、何気なく欧米人から訪ねられたのが引用の一言。
ようやく「スキーで立身出世 = アマチュアで実績を積む」と言った風潮から離れ、目標至上主義(=独自の目標をもつ)に目覚めました。
自分が「すごい」かどうかをもっとも正確に見定められるのは、結局自分だけだ。それなら、何をするかということも、自分で設定していい。金メダルとか、優勝というフォーマットから外れたとしても、自分で「すごい」と思うことを目標にして、たったひとりででもそこに向かえばいいのだ。
引用:三浦雄一郎「私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか」
大事なことだからもう一度だけ。
自分が好きなことだけを目標にすべき。アホなことでも全然OK。「若い女の子と遊びたい」とか「草食系美少年をどうにかしたい」とか全く問題なし。オシャレして堂々と目指せば良いんです。

もちろん還暦すぎてエベレストを目指してもOK!
「目標があって生きているととても楽しい」は他人から与えられたものではなく、自ら主体的に動いた先にあります。
真のアンチエイジング
アンチエイジングしたければ、まず心から。心のアンチエイジングが、身体のアンチエイジングにつながるという訳だ。
引用:三浦雄一郎「私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか」

どう言う訳?
こう言う訳です。
↓
気持ちが前を向く
↓
気力と体力も回復(=アンチエイジング)
これだけ。やはり目標ありき。
アンチエイジングは多くの人の願いだが、まず身体より心だ。この順序はとても大切なポイントだと思う。
引用:三浦雄一郎「私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか」
目標もって進む過程が「人を生かす」。これぞ真のアンチエイジング。
オリジナルの目標をもとう
誰もが望むアンチエイジング。
その多くは、点でしか実現していません。
【点のアンチエイジング】
・なんとなくサプリを飲む
・なんとなく筋トレをする
・なんとなく野菜だけ食べる
つまりその場だけの健康法。
独自性も長期的な視野も無いんです。
そもそも、アンチエイジングは健康寿命のこと(健やかに歳をとる)だったのに、いつの間にか見た目の若さだけを求めるようになりました。
それ自体を否定しませんが、どこかでその努力は終わりそう。
例えば、
・なにがなんでもモテたい
・どうしても世界一周したい
・トライアスロンを完走したい
など。
どんな目標でも良いんです。
大事なことはオリジナルな目標。
自主性はエネルギッシュな行動を生み、健康のキープにもつながり、結果としてアンチエイジングの実現に繋がります。
三浦家が身をもって証明してくれました。
逆もまたしかりで、目標を見失えば気力も消滅。
アンチエイジングの実現もありえません。
加齢と供に健康被害や失業のリスクもありますが、そのときアナタに目指すべきものが無かったら、何よりツラい。
くどいようですが、小さな目標を持ちませんか?
四十の手習いでもOK。
もちろん五十でも六十でも大丈夫。
イイ歳して、しょーもないことやりましょ。
ただ頑張り過ぎは禁物。
くれぐれも「年寄りの冷や水」にならないように。