本棚を晒す【珍本これくしょん vol.24 「ロボットVS.人類 (SFセレクション)」】

ロボットVS.人類 (SFセレクション)

どんな本も需要が無ければオシマイ。

 

抜け忍
抜け忍

それが出版業界の掟。

 

内容が良かろうが悪かろうが売れれば重版。売れ残れば絶版。

 

今回のロボットVS.人類 (SFセレクション)は、残念ながら後者。 

 

泣かず飛ばずだったのか、あっという間に書店から消えました。

 

抜け忍
抜け忍

こんなことがあって良いのだろうか。

  

編者の赤木かん子さんは、児童文学に一家言持つ重鎮。

 

そんな彼女の選ぶセレクションだから、ハズレようもありません。

【集録された7編】
ロボットと言う言葉はどのように生まれたか(カレル・チャペック)
ロビイ(アイザック・アシモフ)
火の鳥 復活編 AD3009(手塚治虫)
フレンドシップ2(矢野徹)
アンドロイド・アキコ(古田足日)
宿命(星新一)
未来世界の構築(ジェリー・バーネル)

 

「ロビイ」と「火の鳥」は類似点がユニークだし、「宿命」はわずか5ページながら、乾いた文体で人間の残虐性を浮き彫りに。

 

ロボットに芽生えた感情を描いた「フレンドシップ2」と「アンドロイド・アキコ」も充分な読み応え。

 

いずれも子どもだけでなく、大人の読書にも耐えうるものです。

 

この手のアンソロジーをきっかけに、SFだけでなく、科学や医学にも興味が広がるはずなのに…もったいない。

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「ロボットVS.人類 (SFセレクション)」のレヴュー

値段 ★★★☆☆ 700円。珍しくちょっとお高め。それでも即買いでした。
内容 ★★★★★ どれも素晴らしい作品。短編ながら、非常に奥行きがあります。
遭遇率 ★☆☆☆☆ 残念ながら絶版。こまめに古書店の児童書コーナーを回るしかありません。
スキ度 ★★★★★ このセレクションは復刊希望です。あまりにももったいない。

SFは大好物なんですが、その中でもロボットモノは愛してやみません。

 

ちなみに自宅のラインナップ。

ロボコップ」とか「銀河鉄道999」とか、コアなファンが見たら怒られそうだけど、ロボットモノって「人間とは何ぞや?」が、必ず作中で定義された作品なので、迷わずぶっ込みました。

 

アイザック・アシモフが多めなのは、シンプルに好きだから。「鋼鉄都市」「はだかの太陽」「夜明けのロボット」は激推し!刑事とロボットとの組み合わせは鉄板。引き締まった世界観でグイグイ読ませます。SFファンなら必読。

 

人造人間キカイダー」もマスト。元ネタがピノキオだとわかって、ストンと腑に落ちます。全てのロボットモノは、ゼペットじいさんの願いから始まったのかもしれません。

 

ロボット刑事」にいたっては、人間の家族と寝食を供にするばかりか、マザーと呼ばれる巨大な母親ロボットも登場。限りなく人と機械の区別を曖昧にした意欲作。

      引用:石ノ森章太郎「ロボット刑事」

 

…キリがありませんね。出来れば一つずつお話したいのですがお開き。

 

AI時代の到来を控えて、ロボットと人間の関係を考える機会も増えてきました。

 

(仕事が奪われるなど)いたずらに怖がるばかりでなく、常に「if(もしも)」を念頭に想像の翼を広げれば、きっと新しい知見やユニークな視点を得られるでしょう。

 

その際、上記のSF作品がヒントになることもお忘れなく。

 

繰り返し読むことで、必ずやあなたの力になってくれるはずです。