ほぼほぼ幻と言われる「アドベンチャーゲームブック」。
入手困難レベルは測定不可。
私も長いこと古本屋をさまよい続けましたが、手に入れたのはたった2冊。それでも充分な成果です。

どちらもコンディションは良好で、『バルサスの要塞』は帯アリ、『恐怖の神殿』には未記入の冒険記録用紙付き(奇跡)。


「ウォーロック」も懐かしい。ゲームブックやTRPGなどに特化した専門誌でした(さらに入手困難)。
ところでアドベンチャーゲームブックはご存知ですか?本をめくりながら楽しむRPGなんですが…。
・ページをめくるたび選択肢を与えられる
・選択した先のページでイベント発生(サイコロを振ってバトルなど)
・体力を温存しつつクリアを目指す
海外ではTRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム → テーブルを囲み複数名でRPGを楽しむ)が大ブームだったものの、日本での知名度は今ひとつ。
そこで一人でも楽しめるRPGとして、アドベンチャーゲームブックが、脚光を浴びました。

前述した「バルサスの要塞」は、わずか半年で30刷!再販しまくり!

当時の盛況が伝わったでしょうか?
「アドベンチャーゲームブック『バルサスの要塞』『恐怖の神殿』」のレビュー
値段 | ★★★★★ | これを100円で入手できる異常さ。古本集めがやめられないワケです。 |
内容 | ★★★★★ | 手軽にファンタジーの世界へ没入できたので学校に持ち込む子もいました。 |
遭遇率 | ★☆☆☆☆ | こればっかりは運頼み。神様に頼んでも無駄です。 |
スキ度 | ★★★★★ | 少しだけ大人の世界を覗いたようなキモチをよく覚えています。ファンタジーは遠い世界でした。 |
①プレイヤーは記入用紙とサイコロ2つを用意。
②サイコロをふって出た目に6点 or 12点を加え、原技術点・原体力点・原運点を決定。
③めくったページの指示に従いながら、イベントを消化。
遊び方は簡単。本書の指示に従い体力の増減やアイテムの獲得を経て、少しずつゴールを目指します。

もちろん戦闘もアリ。

まずサイコロを2つ振り、その合計を技術点に加え、お互いの戦闘力を決めます。そしてその合計が上回った方の体力点から2点引き、どちらかがゼロになるまで繰り返します(攻撃の回避や深手を与えることも可)。
敵キャラもヴァリエーション豊富で、とってもユニーク。




まだドラクエもFFも無かった頃だよ。とにかく萌えた!
何より美麗なイラストの数々に魅せられました!













ヨーロピアンテイストの挿し絵にはホント感動しました。同世代には刺さったかな?
アドベンチャーゲームブックの出版は1984年。友達も作らず家にこもって、サイコロを振り続ける日々は、親からすれば、きっと不憫に見えたでしょうね(実際見えたらしい)。
本人は、これ以上ないシアワセを噛み締めていたのですが、理解は求めませんでした。
子どもの遊びは日々進化していましたが、大人の価値観はメンコやベーゴマから進化していなかったのです。
いつの世もジェネレーションギャップで蔑視するのは辞めてもらいたいのですが…それが大人の習性だったりするから困ったもんです。