本棚を晒す【珍本これくしょん vol.33 「仮面ライダー昆虫記」】

どんなことを考察するにしても、ベースに学問がある方は説得力があるし、視点もユニーク。

 

著者の稲垣栄洋(いながきひでひろ)さんは岡山大学大学院卒のバイオテクノロジー研究者。

 

「仮面ライダー昆虫記」でも、専門の雑草生態学を切り口に、斜め上から語り尽くします。

 

例えば、作中によくあるシチュエーション。

 

抜け忍
抜け忍

ショッカーが幼稚園バスを襲う理由がサムライアリとは!

サムライアリとは?
・他のアリの巣を襲い幼虫や繭を略奪
・繭から羽化した働きアリを奴隷として使う

 

つまり、激しく抵抗する大人より、コントロールしやすい子供を狙って奴隷化するのが目的。

 

思わず「そうなの?」とツッコミたくなりますが、本人は大真面目。

 

他にも、

ライダーが高い崖に上って勇姿を表すのは戦国武将のように全体を見渡すため → 単に見下ろすアングルがカッコイイだけでは?

後期の怪人はコオロギ、ホタル、シラミなど初期のさそり男などに比べ弱体化したが、いずれも実用化の段階にあった → 単なるネタ切れでは?

などなど。

 

      (左)硬い表皮で覆われた不気味なさそり男
      (右)どこかチープで弱々しいギラーコオロギ

 

ツッコミどころは多いのですか、ここまで熱く語られると、同意せざるをえません。

 

何よりライダー愛が猛烈に伝わり、思わず聞き入ってしまうのです。

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「仮面ライダー昆虫記」のレビュー

値段★★★★★100円。なんだか申し訳ない。
内容★★★★★専門的なのにわかりやすい。かなりの良書。
遭遇率★☆☆☆☆既に絶版。古本屋でも、この一冊を最後に見かけたことはありません。
スキ度★★★★★どんなジャンルでも熱く語れる方ってステキ。

この本の発行は2003年。平成ライダーについてはほとんど触れていません。

 

そこで昆虫としての観点から、昭和・平成ライダーのデザインを比べてみました。

昭和ライダーのモチーフ
仮面ライダー:トノサマバッタ
仮面ライダーV3:トンボ(赤トンボ?)
仮面ライダーX:深海開発型改造人間
仮面ライダーアマゾン:マダラオオトカゲ
仮面ライダーストロンガー: カブトムシ
スカイライダー:イナゴ
仮面ライダースーパー1:スズメバチ

 

平成ライダーのモチーフ
・作品のテーマによる
 (仮面ライダードライブ → 車など)

 

並べれば一目瞭然なのですが、平成ライダーは非常にスタイリッシュ。

   (左)仮面ライダーV3 (右)仮面ライダーエグゼイド

なんと言うか「虫っぽさ」が全然ないんです。

 

作品のテーマも複雑なので、虫をモチーフにすると無理が生じてしまいます。

 

加えて子どもの昆虫離れもあるかもしれません。自宅で飼育する機会も減り「虫=カッコイイ」と言うより、コワい・不気味と言った感情が先行しがち。

 

あまりゴツゴツしたデザインも敵キャラと差別化しにくそう。

 (上)本郷猛と仮面ライダー1号 (下)野上良太郎と仮面ライダー電王

 

ファンの好き嫌いもかなり別れますが、個人的には、マッチョな昭和ライダーもド派手な平成ライダーも甲乙つけがたい…と言うより、平成ライダーの方に軍配が上がったりして。

 

抜け忍
抜け忍

ミーハーなので。

 

コアなライダーファンの方々。くれぐれも怒らないように。仲良くしましょう!