児童書って読みますか?
BOOKOFFで、わき目もふらずに漁っているオッサンは私です。

抜け忍
たま~に変な空気になります(馴れたけど)。
児童向けの本には、それだけの価値があるんです。
「科学のアルバム」も、そんな一冊。
学校や近所の図書館で100%目にしますが、古本屋さんで見かける機会はめっきり減りました(特に旧版)。
内容はどれも素晴らしい。完成度も高め。
今回の一冊はキタキツネの一年をまとめたドキュメント。

右前足の一部がないメス親と子ギツネの生態を、著者(右高英臣)の感情を交えず淡々と描きます。



「かわいそう」とか「がんばれ」と言った、安っぽい主観はありません。
それでは「志◯どうぶつ園」のようになってしまう。


各々が自由に感想を持つこと。自由な発想で考えること。それがこの本の格式を飛躍的に高めています。


「科学のアルバム 森のキタキツネ」のレヴュー
値段 | ★★★★★ | 100円。ありえませんよ。この値段は。 |
内容 | ★★★★★ | ナショナルジオグラフィックにも匹敵。 |
遭遇率 | ★★☆☆☆ | 新・旧版とも、中々見かけません。 |
スキ度 | ★★★★★ | スキに決まってます。 |
繰り返しになりますが、この本がスゴいのは、徹底的に主観を排除して、「ありのままの自然」を載せていること。

子供向けの簡潔な説明もリアル。
足あとを追っていると、キツネの死に出会うことがあります。
引用:「科学のアルバム 森のキタキツネ」
キタキツネは、親に育てられている間やひとりだちの時期に、病気やけが、交通事故などで多くが死んでいきます。
ちなみにイギリスのBBCでは、動物の補食を普通に流します。
無理して視聴する必要もありませんが、手垢の付きまくった日本の番組とは大違い。

抜け忍
商業ベースだから、しょうがないよ(=誰もリアルは見たくない)。
それでも、バランスの悪い自然観は危険。
補食シーンはその典型。ただの食事風景です。よくある自然の営みでしかありません。
それをよせば良いのに、草食動物の悲劇に仕上げてしまう。
そうなると極端な思想の方も生まれてくるワケで…。
ここから先は肉食動物よりコワイので書けません。