「ダーティペアなんか見てんじゃねーよ!」

いや、見るでしょ。裸同然の女の子がテレビで視聴出来るんですよ。しかも全国ネットで。
思春期男子なら見るなって方が無理。
むしろ「俺は女に興味ねーぜ」とかカッコつけているヤツほど、アニメージュとか立ち読みしているからタチ悪いよ。
それはさておき。
このダーティペアが素晴らしいのは、露出度の高い衣装だけじゃなくて。
原作も秀逸。軽快なタッチでサクサク読めるスペースオペラの傑作なんです。

二人の破天荒なキャラがタマラン!ギリギリ下品にならないところも良かった!
①ケイ(人間)
・年齢:19歳
・身長:171cm
・体重:54kg
・スリーサイズ:91・55・91
・見た目:赤毛・ウルフカット
②ユリ(人間)
・年齢:19歳
・身長:168cm
・体重:51kg
・スリーサイズ:88・54・90
・見た目:黒髪・長髪・色白
③ムギ(実験動物)
・クァール族の生き残り
・猫に似た頭と黒い胴体
・言語を理解する高い知能
・長い触手で作業をこなす
・電気系統に強い(修理・改造等)
④二人の職業
・トラブルコンサルタント(通称トラコン):やっかいな難事件の解決など
⑤二人の特殊能力(原作のみ)
・千里眼:事件の手がかりを映像化できる
ムギはアニメ版と、かなり異なります。原作の読者層とテレビの視聴者層を考慮した模様。

千里眼(クレアボワイヤンス)は、お互いの手の平を合わせて発動させる超能力の一種。

断片的ながら「事件の手がかり」を映像化。こちらも原作のみの設定。
ちなみにサムネの二冊ですが、左はハヤカワ文庫。右は講談社英語文庫。


アニメを大量生産した80年代は、様々なメディアがブームに乗っかりました。
英語産業も、その一つ。
安彦良和さんの表紙も、英語版は若干アニメチック。
中の挿し絵も一点だけ変えてます。

こんな違いをニヤニヤ楽しむのも、古本集めの醍醐味だったりします。
「ダーティペアの大冒険」のレビュー
値段 | ★★★★★ | どちらも100円。 |
内容 | ★★★★★ | テンポはもちろん、チャーリーズ・エンジェルのようなノリも大スキ。 |
遭遇率 | ★★★★☆ | かなり出回ってます。 |
スキ度 | ★★★★★ | 好きですよ。色んな意味で。 |
さてと。ダーティペアと言えば、アレですよアレ。
もう一つの傑作にも触れずにいられません。
そうです。「クラッシャージョウ」です。
(↓自前のパンフレット↓)

原作は同じく高千穂遥さん。同名映画では、イラストを担当した安彦良和さんが監督を務めました。
ここで言いたいことは一つ。
お時間のある方は劇場版を是非!


細かい設定や、飽きのこない場面展開など、SF映画の見本市のような作品。



要はノリがイイってこと!
80年代は、ベトナム戦争の終焉と供に、作家性の強いアメリカンニューシネマも終了。
アメリカでは反体制をモチーフにした映像より、夢や希望を謳ったスターウォーズなどの、スペースオペラが好まれました。
「クラッシャージョウ」も、その追い風の中で産まれた作品。
テイストは和製SWですが、スケール感も世界感もオリジナリティがあって、今でも視聴できます。

その後はクローンのような作品も生産されたよ。
やっぱり80’sはオモシロイ。
野心的な作品も多く、来るべき21世紀に向け、とてもエネルギッシュな時代でした。
サイコーと言ったらサイコーなんです。
例え懐古厨と呼ばれようとも。