【英語以外の外国語】知ってた?意外な日本人の意外な学習記

確かに英語はポピュラーな言語です。

第二外国語として学習する国も多く、実用面でも群を抜いています。

とは言え、外国語は英語だけではありません。

英語以外の言語に魅力を感じ、身に付けた日本人も居たんです。

氷山の一角に過ぎませんが、ちょっと異端な学習者たちを紹介します。

スポンサーリンク

坂本哲夢(タイ語)

哲夢にとって本格的な留学になったタイでの一年半はあっという間だったという。言葉にしても、タイに滞在するようになって半年が過ぎた頃にはぺらぺらになり、現地にガールフレンドを作るほどに上達した。

引用:坂本小百合「ちび象ランディと星になった少年」

坂本さんは幼いころから像と触れ合い、大人には聞こえない「声」をキャッチすることができました。 

コミュ二ケ―ションは言語のやり取りだけではありません。 

細かいカラダの動きや間の長さなど、相手に意志を伝える手段は、とても豊富。 

動物の言語がまさにそれ。独特の文法ですが、カラダやカラダの一部を使ってメッセージを伝えます。  

そんな細かいニュアンスをキャッチ出来たのだから、よっぽど高い観察力があったのでしょう。

語彙や文法の細かい差異も、容易に理解出来たはず。

わずか半年でタイ語を修得したのも納得。

勿論、積極的にインプットとアウトプットを繰り返していたことは言うまでもありません。 

抜け忍
抜け忍

文字も文法も全く違うタイ語のマスターがどんなに難しいことか。あっぱれ!

愛新覚羅慧生(中国語)

「五年もみっちりやれば、中国でも立派に通用する文学者になれます。いままで教えた弟子のなかでも、慧生姫ほど文学の才能をもった者は珍しい」
伍先生はこうほめてくださいました。お世辞だろうとしか考えていなかった私は、やがて慧生の大胆な中国文の手紙に驚かされることになります。

引用:愛新覚羅浩「流転の王妃の昭和史」

愛新覚羅慧生(あいしんかくら えいせい)は満州国・最後の皇帝「溥儀(ふぎ)」の弟・溥傑(ふけつ)と、その妻・浩(ひろ)の間に生まれた長女。

幼いころから満州で育っていたため、中国語の会話相手には困らなかったようです。

彼女自身も中国に好意的で、吸収力も抜群でした。

中学に進学後は、中国語で日記をつけはじめ、猛烈に読書も開始

難解な本も貪るように読み漁り、ネイティブレベルに近づくほどの上達ぶりを見せました。

抜け忍
抜け忍

引用の「大胆な中国文の手紙」は、なんと!周恩来首相にむけて差し出したもの。

関口存男(ドイツ語、複数外国語)

『罪と罰』の独訳を、少年はどのようにして読んだのだろう?しょっぱなから何のことやら、さっぱりわからない。授業でおそわったばかりの単純な単語が、ポツリポツリとあるだけ。かたっぱしから辞書を引いて、辞書にある意味を何でもかでも単語のひびきに結びつけながら、穴のあくほど見つめていた。

引用:池内紀「ことばの哲学 関口存男のこと」

「あの厖大な書物の三分の二ばかり、わからぬまま読んだのち、二年生から三年生になる当時だったと思いますが、なんだかコウ、ところどころ、イヤにはっきりよくわかる箇所が頻々として出てくるのに気がつきはじめました」

引用:池内紀「ことばの哲学 関口存男のこと

常人には全く理解不可能。

意味の解らないドイツ語訳の「罪と罰」を2年間読み続け、遂にはおぼろげに解ってきたと言うのですから(絶対に真似しないでください)。

その後、フランス語や英語、中国語もマスター。

特にフランス語は一年足らずで身に付け、大学で教壇に立つくらいですから尋常ではありません。

相当、語学に特化した脳だったのでしょう。

抜け忍
抜け忍

ちなみにラテン語も、あっさり修得。やっぱり教壇で教えるまでに。最早、超ド級の天才!

とは言え、努力も並大抵ではなく、いつでもレクラム文庫(ドイツの出版社)を小さく分けて、ポケットに忍ばせ、隙あらば目を通していたようです。

また「ペラペラ式メトーデ」という、 独自の長文丸暗記法を学習に取り入れ、大いに成果を上げました。

矢作芳人(英語)

休みの日は映画に行って、一日中同じ映画を観ていた。忘れもしない、「007」だった。一回目はよくわからなくとも、二回、三回と見ているとどんどん理解できるようになる。平日の夜は厩舎の仲間とパブで飲む。最初は日本人の僕に気を遣って、ゆっくり喋ってくれるが、酔っぱらってくるとすごい早口になってくる。だけど、それがすごく勉強になった。

引用:矢作芳人「開成調教師」

地頭が違いすぎると言えばそれまでですが、矢作さんも幼少の頃から「神童」と呼ばれ、勉強で苦労する事はなかったそう。

馬の調教師を目指したのは高校時代。悪友から競馬を教わり興味を持ったのがきっかけ。

その後、進路相談でも東大進学をスルー、海外の調教を学ぶべく、オーストラリアへと旅立ちました。

矢作さんが現地で実践した学習は、非常に理にかなったもの。

実際に使われる英語を映像で確認→それをパブでアウトプット

アルコールで心理的なリミットを外すと学習効果が高まることもあるので、正に一石三鳥の学習法と言えそうです。

大杉栄(複数外国語)

忙しい大杉は監獄に入って何も活動できない時を読書の時間に使い、また語学を勉強した。大杉の「一犯一語」として有名であるが、これは一回入獄するごとに外国語をひとつ修得すると言う目標である。

引用:奥本大三郎「博物学の巨人アンリ・ファーブル」

一見、変則的ですが、獄中は気を散らすモノもなく、集中力を持続させるにはもってこいの環境

そして教科書ではサラっと通過する大杉栄も、とんでもない傑物。

とてもここでは書ききれないのですが、語学に関しても徹底していました。

主に思想に関する本を原書で読まざるをえなかったことが(当時は翻訳本がなかったため)、学習の推進力になったようです。

次々とイタリア語、ドイツ語、ロシア語をモノにしていきました。

フランス語も、ファーブルの「昆虫記」を翻訳するまでに上達。

とにかく規格外の人物でした。

マルコムX(英語)

刑務所でビンビーという男と出会う。彼はマルコムに、刑務所にいる間に通信教育を受けること、図書館で本を読むことを勧める。

ー私は完全に彼に魅了された。ビンビーは、言葉でもって、囚人たちの深い尊敬をあつめていた。言葉でだ。彼は言葉の持つ力を私に気づかせた最初の人だったー

引用:佐藤良明「マルコムXワールド」

あれ?英語のネイティブ?

そうなんです。マルコムXは、母国語を(外国語を学ぶように)達人レベルにまでブラッシュアップしたことで、取り上げました。

元々優秀だったマルコム少年でしたが、「肌の色が黒い」と言うだけで将来の夢を閉ざされ、ギャングたちと退廃の日々を送ります。

遂には収監されるのですが、そこで救いの手が。

引用のビンビーから読書の喜びと言葉のもつ力を教わり、所内の本を片っ端から読破。

一語一語辞書の書き写しを終える頃には、知性と教養を兼ね揃えた超人的なネイティブスピーカーが誕生しました。

なにかと過激なイメージが付きまとうマルコムですが、自分から暴力沙汰を起こしたことは一度もありません。

最後まで「超」の付くほど真面目な常識人でした。

抜け忍
抜け忍

今でも動画サイトでスピーチを視聴できます。堂々とした態度で、非常に解りやすい英語を話します。

スポンサーリンク

昔も今も

その昔、映像や音声教材の無かった時代の学習は、ひたすら読んで書いてを繰り返すだけ。

それでもキチッと成果を出すことが出来ました。

一見、地味ですが、リーディングとライティングを徹底すると、まとまった情報の処理能力を養えます。

むしろ土台の読み書きがグラグラしていると、実際の日常会話も頼りないものになりがち

なんと言うか、カジュアルっぽくなってしまうんです。

一方で、矢作調教師のように映像を使った取り組みも、実践的で面白い。

映像は実際の英語がどのような場面で使われているかを、瞬時に理解出来ます。

勿論、読み書きと映像をバランスよく学べば、外国語の修得を加速させることも可能。

抜け忍
抜け忍

それでも結果を残せないのは、やっぱりモチベーション?

実はこれが一番の難所ですが、逆にモチベーションさえキープ出来れば、ほとんどの問題はクリア出来ます

常に外部から「やる気」を補給するのは、とっても大事。

以上を踏まえて、外国語を身に付ける際、意識したいことは、

外国語学習で意識したいこと

①単語・熟語
②文法
③リーディング
④ライティング
⑤リスニング
⑥スピーキング
⑦モチベーションの補給
⑧フィードバックをもらう

忘れがちですが、間違ったフォームを身に付けないためにも、ネイティブやネイティブレベルに達した方から、フィードバックをもらう必要もあります。

一定以上の水準を目指すなら、避けて通れません。

抜け忍
抜け忍

愛新覚羅慧生も伍(ウー)先生から作文を添削してもらってたよ。

上記8項目は、どれが欠けてもゴールに到達するのは難しいでしょう。

一口に「○○語を身に付ける」と言っても、それぞれの項目を満たそうとすれば、かなり大変なワケで…。

やっぱり昔も今も変わらないですね。

外国語学習の難しさは。